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渡辺 もちろん東京には、昔から変わらない味のあるビストロやブラッスリーが数多くあります(*)。でも、特にこの数年、絶妙にエスプリが利いてかっこいいお店が誕生してますよね。
角 渋谷の「VIRON」、麹町の「アルゴ」、丸の内の「ブラッスリー・オザミ」、恵比寿「ポ・ブイユ」……。
小石原 実は、これらのお店たちには共通点があって。オーナーやシェフが、今はなき原宿の「オー・バカナル」(*)の出身者たちなんです。バカナルのオープン時のシェフ・三谷さん(クラシックな大衆フレンチの名手。東京のカフェ、ビストロ文化のベースをつくった料理人)の元で現場を経験している方たちがいま、それぞれに散って活躍しているんです。青山「アディング・ブルー」リニューアルの指揮をとったのも三谷シェフですね。
渡辺 どのお店もちっとも気取りはないんだけど、フランス文化が匂うというか。洒落た空気があるんですよね。
小石原 インテリアとか、料理とか、サービスとか、スタッフの動きとか、五感で感じるものすべてが絶妙に演出されていて、(お店づくりが)うまいな~と感心してしまいます。で、その三谷シェフが昨年10月に自身のお店をオープンしたんです。「レスプリ・ミタニ」。こちらはメニューなしのおまかせスタイルです(キッチンに立つのはシェフひとりなので多少待つこともありますが)。このオープンを心待ちにしていたファンは本当に多いと思いますね。私もすでに6回食事に行きました(笑)
*1973年オープンの「ビストロ・ド・ラ・シテ」や、フィリップ・バトン率いる「ル・プティ・トノー」など。
*「オー・バカナル」:ラフォーレ原宿の並び、パレ・フランスの1階にあったオープンエアのカフェ・ブラッスリー。フランスのエスプリや大衆的な賑わいなど、まさに“パリの街角”を香らせ絶大な人気だったが、2004年に惜しまれつつ閉店。ファイナルパーティには各界のセレブたちが一堂に会し、伝説の晩となった。
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